酵素を利用した染色排水の処理を検討する目的で, 銅フォルマザン系 (B220) 及びジスアゾ系 (R299) の2種類の染料について酵素 (BO) を利用し, 脱色実験を行った. BOを添加した2つの染料水溶液の紫外及び可視部吸収スペクトルを測定した結果, B220は温度20℃・pH未調整 (pH5.85) の条件時に, 一方R299は37℃・pH未調整 (pH6.18) の条件時に最も高い脱色率を示した. しかし両染料において, 反応温度 (20℃と37℃) 及びpH (未調整 (pH6±0.2) と8.4) の条件を変えても脱色率にほとんど差は見られなかった. 結論として, BOは染料水溶液のpHを調整する必要なく常温で効率よく脱色させることを確認した.