本研究は韓国の首都圏に通学する男女高校生のライフスタイルについて「ライフスタイル26項目」「車内マナー」「満足度」を検討し、その特徴と男女の差異を明らかにした。調査方法はソウル市内男女高校生を対象に2004年12月に質問紙調査を行った。有効回収数は841票である。(1)ライフスタイル26項目について、男女ともに肯定している項目は「大学や会社は一流のところに入りたい」「人から注目されるようなことをしたい」など自分だけのこだわりや一流志向の強い社会状況を反映していたことが明らかになった。(2)ライフスタイル26項目を因子分析した結果『自己実現志向性』『一流志向性』『トレンド志向性』『内向性』『男女平等性』『追従性』『家族円満性』『余暇志向性』の8因子が抽出された。因子について「男女平等性」は女子が高く「内向性」は男子が高かった。男女間あまり有意差がなかった因子は「自己実現志向」であった。(3)車内マナーに関する意識は男子より女子の方が低く、地下鉄やバスで携帯電話を使用している人は、男子より女子の方が多かった。(4)満足度に関しては「学校生活での満足」に男女の有意差( p <0.001)が見られたが、特に女子高生がより満足していた。「友人関係」「家族関係」での満足は男女共に高く、差異有意差はみられなかった。