1) サトイモより, 硫酸アンモニウム分画, CMセルロースクロマトグラフィー, 焦点電気泳動により, I, II, III, IVの4種のレクチンを精製した. 2) 精製したI~IV画分の活性は, 粗抽出段階に比較し14倍から32倍に増加した. 3) I~IVは, いずれもI画分, IV画分の分子量11,000のサブユニットα, βから成る三量体レクチンであった (サブユニット構成, I : 3α, II : 2α1β, III : 1α2β, IV : 3β). 4) I~IVは, アスパラギン酸含量が高く, 含硫アミノ酸をわずかに含有する中性糖タンパク質であった. 5) I~IVは, 変性剤, 酸, アルカリ処理で活性低下はおこらないが, 加熱処理および消化酵素の作用で, 部分的な活性の変化が観察された.