クッキーの定速圧縮破断による基礎的物性値が, ショートネス, 硬さの客観的指標として適切であることを既報における女性パネルによる官能評価で明らかにしたが, パネルとして男性を選んだ場合も同様の対応が得られるのかどうか明らかにするため, 官能検査を行い検討した. 1) 男性パネルによるクッキーのもろさの評価値 S Hとみかけの破断エネルギー E n, 硬さの評価値 S H とみかけの破断応力 P fとの間に, おのおの S B = -3.27 log E n + 1.01, S H= 6.08 log P f -2.27 を得た。そして, 男性パネルによる評価値は, いずれも女性パネルにより得た回帰式 の 95 % 信頼限界内にあった.クッキーのショートネス, 硬さの程度が, みかけの破断エネルギー, みかけの破断応力から推測できることが, 男性についても認められ, おのおの両者の対応の程度は男女でほぼ同じであることが示唆された.