ハトムギを茎葉, 脱脂根, 糠, 胚乳, もやし, 脱脂糠, 糠油, 青汁粉末 (GP) の8分画に分け, Chol 1%を含む試験飼料にそれぞれ20%添加してSD系ラットを2週間飼育し, 次の結果を得た. 1) 体重増加率は対照区に比べて, 分画8区とも有意差が認められないが, 脱脂根区とGP区ではやや低下する傾向を示した. 2) 血清HDL-Cは茎葉区を除いて他の7区はいずれも対照区より有意に高い値を示し, 血清 T-Chol はもやし区とGP区で低下の傾向を示し, 動脈硬化指数は対照区に比べて胚乳・もやし・脱脂糠・糠油・GP区で有意に低い値を示した.血清TGは脱脂根・胚乳・糠油区が対照区より高い値を示したが, 他の分画には有意差が認められなかった.またGP区は肝組織の TL, TG, Cholも他の8区より低下の傾向を示した. 以上の結果よりみて, ハトムギ茎葉の圧搾汁に高脂血症抑制成分の存在することが推測される.