精製オボアルブミンとコンアルブミンを単独あるいは混合して用いてメレンゲおよび焼きメレンゲを調製し, 両タンパク質の調理機能特性について検討した結果, 以下のことが明らかとなった. 1) メレンゲの状態では, オボアルブミンは, 卵白の場合と同様に, 空気泡の混入状態に優れたかたいメレンゲとなったが, コンアルブミンは, 柔らかなメレンゲとなった.またこれらを 焙焼した場合, オボアルブミンにはスポンジケーキの組織と同様に小気泡の分散が認められたが, コンアルブミンには中心部にシュー皮状の大きな空洞が認められた. 2) 焼きメレンゲの体積を比較した結果, 製品の体積が大きい順にオボアルブミン50%とコンアルブミン50%の混合物>卵白>オボアルブミン100%>コンアルブミン100%となった.しかし, 膨化率では, コンアルブミンが高い値を示した. 3) オボアルブミンは単独に用いた場合でも膨化状態のよい焼きメレンゲとなるが, コンアルブミンと混合した場合には, コンアルブミンのもつ膨化力により, 製品の膨化状態はさらに向上することが明らかとなった.