いくつかのモデル試料を用いて電子レンジ加熱時の吸収エネルギー ( P ) を測定した.その結果, 塩化ナトリウムおよびみそでは水の体積分率 (φ) の減少に伴って P は減少し, 塩化ナトリウムは P にマイナスの影響を与えていた.また, フッ素樹脂および泡沫試料の P はφの減少に伴って増大し, その後泡沫試料では減少した。その他のモデル試料の P はφ, 成分および混合状態にかかわらず一定となり, φ=1.0の水の値と一致した.以上より, 食品の P は食品内の水の量によって決まるのではなくほぼ一定であり, 同体積の水の値と等しくなると考えられた。