インジゴの染色は通常はアルカリ条件下で行われているが, エタノール水溶液を用いれば, 繊維にとって好ましい中性の条件で, 十分な濃色に染色できることがわかった.また, 染浴濃度が同じ場合にはエタノール濃度の低い水溶液からのほうがよく染着すること, 染着量に塩の影響はないことがわかった.また, インジゴホワイトの溶解度の高いエタノール濃度の高い水溶液から染色すれば濃い染浴が得られるのでかなり濃色に染色でき, エタノールの濃度が10%や20%という場合でも, 十分染色可能であり, アルカリ条件と比べ, アルカリや共存する還元剤の影響によって繊維の強度や風合いが損なわれる度合が小さく, 有利な染色方法であることがわかった.