クロロフィルの血漿脂質改善効果をコレステロール無添加, 0.2%, 0.5%添加飼料にクロロフィルを0.1%または0.2%添加して検討し, 次のような結果を得た。 1) 飼料へのクロロフィル0.1%または0.2%添加はラットの成長にほとんど影響しなかった. 2) 血漿脂質をイアトロスキャンを用いて, コレステロールエステル, 遊離コレステロール, トリグリセリド, リン脂質に分けて測定したところ, これら脂質はクロロフィル投与で減少した. 3) クロロフィルの血漿コレステロール低下作用は, コレステロール無添加群で大きく認められ, 飼料コレステロール量の増加につれ効果は減少し, コレステロール0.5%群のコレステロールエステルに対しては無効であった. 4) 肝臓総脂質および総コレステロールは, コレステロール摂取量に応じて著しく上昇した.クロロフィル投与は総脂質, 総コレステロールを減少させる傾向を示し, CHOL-0群とCHOL-0.2群にクロロフィル0.2%投与した総脂質と, CHOL-0.2群にクロロフィル0.2%投与した総コレステロールは有意の減少となった.