味噌エマルションの基本的な状態として, エマルションの型, 粒度分布について検討し, 次のような結果が得られた. (1) 味噌エマルションは, 一部溶解した味噌成分が乳化剤として作用したo/w型エマルションである.味噌不溶性固形物が攪拌しても残り, その絶対最大長は111.5±1.9μmで, 円相当径では552±8.7μmであり, エマルションの油滴 (26.2±1.4μm) よりも大であった. (2) 粒度分布の結果については油の量が一定であるa-1~a-3の場合, エマルション調製直後の平均粒径は24.0~58.0μmであった.味噌の量が多くなるほど平均粒径は小さくなった.味噌の量が一定 (21g) であるb-1~b-3の場合の調製直後の平均粒径は26.9~38.6μmであり, この割合では油の量が多いほど平均粒径が小さく, エマルションはより安定であった.また, どのサンプルもエマルション調製3日後のほうが粒径がより大きく, 粒度分布の変動が大きかった.