甘藷葉柄の一般成分およびDF量を定量し, 次のような結果が得られた. 1) 品種別 : 4品種の甘藷葉柄上部の一般成分およびTDF量は差が認められなかった.成分中TDF量が最も多く, 特にNDFとADF量の多い野菜である. 2) 他の野菜との比較 : 野菜類の固形物量は甘藷葉柄より少ない.一般成分は新鮮物当たりでフキのNFE以外甘藷葉柄が多く含まれていた.またTDF量は甘藷葉柄に多く, セルロース, ヘミセルロースの割合が多い. 3) 部位別 : 固形物量は柄部が葉部の約2倍で柄部は葉部より粗蛋白質と粗脂肪が多く, 粗灰分とNFEの割合が少なかった。TDF, NDF, ADFおよびリグニンの割合が柄部に多く, 構成DFはヘミセルロースは約3倍, リグニンは約2倍である.葉柄上部の固形物は葉柄下部より僅かに多い.葉柄上部は葉柄下部より粗灰分が多く粗蛋白質, 粗脂肪およびNFEの割合が少ない.またTDF, NDF, ADF, リグニンおよびP-SDFは葉柄下部に多い. 4) 採集月別比較 : 固形物量は9月が8月より少ないが, 一般成分量は, ほぼ同じ割合であった.またTDF量も同じであった. 5) 茹でる前と茄でた後の比較 : 固形物量は茄でる前に比べ茹でた後は4.3%も減少した. 一般成分およびDF量が減少した.特にDFのP-SDFの減少が大きい.