性質の異なる2種のゲル化剤を混合することによるレオロジー特性の変化について検討した.κ-カラギーナン0.9W/v%溶液 (C(1)), ゼラチン4w/v%溶液 (G(1)) およびその3種の混合溶液を試料とした.まず, 凝固温度・融解温度を測定し, 同時にレオログラフゾルにより試料のゾルーゲル変化時の動的粘弾性の変化を調べ, その関係について検討した.またDSCにより融解時の吸熱反応も調べた, 結果は次のようになった. (1) 凝固温度・融解温度のどちらもC (1) が最も高く, 混合試料ではC(1) の割合が減少するに比例して, 温度も低下した. (2) 融解および凝固は, 貯蔵弾性率の6~8N/m2の範囲で起こった.このあたりにゾル・ゲル転移点が存在すると考えられる. (3) 混合により, 吸熱のピークの高さは低くなり, なだらかで幅の広い山になった.吸熱のピークの温度は融解温度とほば等しかった.