粒度の異なる粳米粉と糯米粉を用いて団子を調製し, 25℃で50時間貯蔵している間に経時的にクリープを測定し, 速度論的解析を行い以下のことが判明した. 1) 団子のクリープ・コンプライアンスの貯蔵に伴う経時変化は一次の反応速度式 In J =- k ・ t +In J 0 で表すことが可能であり, 団子の老化過程は米デンプンゲル同様, 一相性であることが判明した. 2) 粳団子は, 米粉粒子が細かくなるに従って, 初期コンプライアンス値 ( J 0) は大きくなり, 反応定数 ( k ) は小となった. このことから, 粳団子は粒子が細かくなると柔らかく, 老化が抑制されることが明らかになった. 3) 糯団子は, 米粉粒子が細かくなるに従って, 初期コンプライアンス値は大きくなったが, 老化速度は150-200メッシュの米粉で調製した団子が最大となった. 4) 糯団子と粳団子では, 糯団子の方が調製直後柔らかい団子となるが, 老化速度は大で, 速度論的には糯団子のほうが老化し易いと考えられた.