4種類6品種の各種いも類を用いて, TDF, NDF, ADF, リグニンを定量した結果, 次のようであった. 生の乾物当たりのTDF量は甘藷が6.61~6.99%, 馬鈴薯が6.05~7.79%, 里芋が9.47%, ヤマノイモが7.36%であった.蒸すおよび茄でる場合, 甘藷が8.91~9.80%, 馬鈴薯が7.61~8.87%, 里芋が12.02~12.26%, ヤマノイモが8.00~8.24%と, いずれも増加した.その増加率は生に対して8.7~40.8%であった.特に甘藷, 馬鈴薯, ヤマノイモはTDF中NDFの増加が認められた.里芋はP-SDFの増加があった.焼く, 電子レンジ加熱では甘藷のTDFの増加が認められているが, 他のいも類はほぼ同じ値か, かえって減少していた.また揚げる場合は里芋のTDF量がわずかに増加しているが, 他のいも類は減少した.