ソラ豆種子より精製されたトリプシンインヒビター (BBTI) の性質について検討した.焦点電気泳動で調べた等電点は8.66であった.BBTIのアミノ酸組成はシステイン含量は高かったが, メチオニン, イソロイシン, トリプトファンを欠いていた.pH 2~10の範囲では37℃, 24時間のインキュベーション後もBBTIのインヒビター活性に変化はみられなかった.また, BBTIはpH 3および7では100℃, 20分の加熱の後もインヒビター活性にはほとんど変化が認められなかったが, pH 10では70℃, 20分の加熱の後に30%の活性が失われ, 100℃での加熱では, 10分で完全に失活した.