後発酵茶の1つである碁石茶について, その製造工程中の成分変化について検討した.その結果, 水色については, 製造工程が進むにつれて380 nmの吸光は高くなり, カテキン含量は製造工程が進むに従って減少していた.呈味成分については, アミノ酸含量は総量としては, カビを付けることにより約25%減少したが分岐鎖アミノ酸が増加した.有機酸含量については, 桶づけにより乳酸が生成し, カテキン含量については, 製造工程中に減少した.香気成分については, 桶づけによって酢酸の生成が顕著であり, シスーリナロールオキサイド, ベンジルアセテート等も増加した.