(1) 分子量500-1,000のペプチド画分は, 5'-IMP, MSG, NaClとの間に相乗効果は認められなかった. (2) 分子量500-1,000のペプチド画分をイオン交換クロマトグラフィーにより, 酸性, 中性および塩基性画分に分画した.それぞれの画分の閾値は, 0.025, 0.025および0.00625%であった.各画分の呈味性は酸性画分では甘味とわずかなうま味が感じられた.中性画分では, 酸味と苦味, 塩基性画分では渋味, 苦味, 酸味, えぐ味が感じられた. (3) 煮干だし汁に分子量500-1,000の酸性画分を添加すると, 煮干だし汁のうま味, こくを有意に増加させ, 煮干だし汁をより好ましくすることが判明した. (4) 酸性画分をHPLCにより分画した結果, グルタミン酸を主構成アミノ酸とする多くのペプチドのピークが認められた.