幼若ラット (4週齢) に鉄欠乏飼料を与えて5週間飼育し貧血ラットを作製した.これに硫酸第一鉄および食品鉄を含む回復飼料 (鉄2mg/100g飼料) を4週間投与して, Hb, Ht, RBC値の経時的変化および4週後の血清鉄, 臓器鉄含量を測定することにより貧血の回復効果について検討し以下の結果を得た. (1) 鉄欠乏飼料投与5週後の血液値および臓器鉄含量は著しく減少し, 対照群に比べHb値43.8%, Ht値45.0%, RBC値44.7%, 血清鉄25.0%, 肝臓鉄42.7%, 脾臓鉄44.1%で顕著な貧血状態を示した. (2) 貧血回復効果は硫酸第一鉄が最も高く, 次いでレバー, きな粉の順で, ほうれんそうは他に比べて低かった.