われわれは, ウォーターベッドとスプリングベッドにおける夜間睡眠中の温熱生理反応と被服機構を環境温度25~26℃で, 7入の被験者で比較した.主たる結果の要約は, 次のようである. 核心温は, スプリングベッドよりウォーターベッドのほうが低くなったことがわかった.ウォーターベッドでの睡眠中の核心温は22 : 50から5 : 30まで有意に低く保たれた.心拍数は, ウォーターベッドのほうがスプリングベッドよりも, だいたいにおいて低かった.被験者が, 床についたあとの手, 下腿, 足の皮膚温の上昇は, ウォーターベッドの方がスプリングベッドよりもより大きい傾向があった.これは夜間睡眠中の核心温がより低くなることを誘引したと推論した.7人の被験者のうち3人は, ウォーターベッドの方がよく眠れたと報告しており, 他の4人は, 差がなかったと報告している.