米粉粒度の異なる粳米粉のみで調製した団子 (粳団子) を0℃および25℃で1時間および24時間貯蔵し, 活性化エネルギーΔ H aと自由体積分率 f 0を算出し, 糯米粉のみで調製した団子 (糯団子) と比較検討した. (1) いずれの測定温度においても, 粳団子のΔ H aは糯団子のそれより小さくなっていた. (2) いずれの粒度画分においても, Δ H a は粳団子の方が糯団子より小さく, f 0は大きくなっていた. (3) 糯団子同様, 150~200メッシュの米粉で調製された粳団子のΔ H aは最大となり, f 0は最小となった. (4) 150~200メッシュの米粉で調製された団子がΔ H aの最大, f 0の最小値を示すという現象は, 貯蔵温度 (0℃と25℃), 貯蔵時間 (1時間と24時間) に関わらず, 同じであった. 以上の事から, 粒子の大きな米粉で調製された団子は空隙の多い構造をしているが, 150~200メッシュで最も空隙の少ない構造となり, 糯団子は粳団子よりさらに空隙の少ない最密充槇に近い密な構造をしているために, 老化が速く進行すると考えられた.