伝統的な小麦粉発酵食品の, 特に膨化食品を対象にし, 関与している微生物を分離することを目的とした.膨化にはガス発生が不可欠であるため, ガス発生能をもつ微生物の検索を行った. (1) 九州地方に伝わる自然発酵源としてジャガイモを用いた小麦粉発酵ドウから Enterobacter cloacae を分離した. (2) 単離した細菌である E. cloacae を用いて饅頭を製造した結果, 良好な膨化を示し, 十分にスターターとしての働きをもつものeであった.