ブロッコリーより精製された主要なトリプシンインヒビター, BTI-Iはウシおよびブタのトリプシンを阻害し, 阻害定数 ( K i) はそれぞれ6.4×10-11M, 6.7×10-11 Mであった. BTI-Iは各種の哺乳動物のトリフ.シンを阻害したが, 阻害程度には種による差が認められた.pH2-8の範囲では37℃, 24時間のインキュベーション後もBTI-Iの活性に変化はみられなかった.またBTI-IはpH2および7では100℃, 30分加熱後も活性の低下は少なかったが, pH10では5分で完全に失活した.BTI-Iはペプシンに比べてキモトリプシンによる消化を受けにくかった.