遠赤外線放射特性を持つニューセラミックプレートの調理効果を明らかにする事を目的に, 加熱方法は放射熱量を一定にする装置を作製し, 放射特性の異なる3プレートを使用して食品を放射照度6,500kcal/ (m2・h) で加熱した.その結果次の知見が得られた. (1) 試料食パン, 牛もも肉を焼いた場合, 表面の焼き色においては, ニューセラミックプレートの調理効果は認められなかった. (2) 試料牛もも肉を焼いた場合, 内部の熱の伝わりについては, 赤外線放射温度計で測定すると, ニューセラミックプレートの試料は他の2試料に比べ, 内部温度は高く, 熱の伝わりがよい事が明らかとなった. (3) ニューセラミックプレートで焼いた試料牛もも肉の, テクスチャーは軟らかく, 形態学的にみても結合組織筋細胞の収縮は少なく軟らかく焼けている事が示唆された. 本研究での, ニューセラミックの調理効果は遠赤外線の影響によるものだと結論づけられた.