(1) S. enteritidis は30~40℃でよく増殖し, 50℃以下の温度処理, 凍結, 5~9のpH処理, 水分活性0.94以上の食塩水処理に安定であった. (2) 加熱した全卵の熱拡散率は無加熱全卵の熱拡散率よりも小さく, 熱凝固した卵を伝熱させるには時間がかかり, 上面に凝固しない卵が残るような短時間加熱する調理品では, S.enteritidis が生存している可能性が高いことを示唆した. (3) 日本酒, ワインおよび椎茸に S.enterittdis に対する増殖抑制能があった. (4) 親子どんぶりとスパゲティカルボナーラでは調理過程で S.enteritidis は死滅しなかったが, 親子どんぶりに椎茸および日本酒を, スパゲティカルボナーラにワインを配合することによって菌体を増殖不能にすることができた.