(1) 加熱牛肉中に生成するペプチド画分のうち, 分子量 500~1,000 の画分 (画分 II) の呈味効果を高分子のペプチドの存在の有無により比較すると, 高分子のペプチド画分がない場合はうま味増強という呈味効果を示したが, 高分子画分が存在すると呈味効果を示さなかった. (2) うま味の乏しいタマネギスープに対してペプチド画分 (II) は, うま味増強の呈味効果を示した. (3) 画分 (II) および画分 (III) をイオン交換クロマトグラフィーにて分画すると, ほとんどが塩基性画分であり, 塩基性画分も呈味効果を示すことが明らかになった.