子どもにとって安全をいかに確保するか, とりわけ子どもが集まる場としての学校で安全をどう保持するかを検討したい.学校は子どもがいるという意味での安全と, 子どもが自分で身を守れるようにするための教育という意味での安全と, 二重の観点から考える必要がある.そのためには, 学校という場で大勢の人間が集まっていることに加えて, 判断力に乏しい存在である子どもであることを考慮しなければならない.子どもの問題を研究している身として, また現在, 附属小学校の校長として管理に配慮している立場でもあり, ポイントを整理し, 参考に供したい.