リバーダイアウェイテストにより, 水環境中での各種アニオン界面活性剤 (LAS, AS, AES, AOSおよびSoap) の生分解シミュレーションを行った.淀川水系と大和川水系の河川水中でメチレンブルー法により求めた一次生分解速度は, 界面活性剤の種類により異なり, 25℃, 5mg l -1での一次生分解速度はLASが最も小さく, 50日を経ても40%程度しか分解しなかった.一方, ASおよびSoapは分解速度が速く, 数日程度で殆ど分解した.環境条件としての河川水の温度やCOD, 並びに界面活性剤濃度を変化させて実験を行ったところ, 温度やCODが高いほど生分解が促進される傾向を示した.また, 界面活性剤濃度5~100mg l -1の範囲では, 界面活性剤濃度が高いほど消失に時間を要するが, 生分解される界面活性剤の絶対量は多いことが明らかとなった.