口腔内の状態および飯の硬さの好みを高齢者と若年者, 各10 名のパネルを用いて比較した.パネルの歯の状態は残存歯, アイヒナー指数等を測定した.デンタルプレスケールを用いて咬合面積, 咬合圧, 最大咬合圧を測定した.これらの測定値の主成分分析により各パネルメンバーの値を求め, 第1 軸と第2 軸にメンバーの値をプロットした.高齢者の場合, 口腔内の状態は広い範囲に分布した.好ましい飯を重ねてプロットしたところ, 若年者は狭い範囲に分布し, 高齢者は広い範囲に分布した.高齢者の飯の好みは加水量平均1.8倍で炊いた飯であり, 若年者は平均1.5倍で炊いた飯であった.