ミャンマーの発酵米麺モヒンガーの成分上の特徴及び, 製造工程における微生物相を検討し次のような結果を得た. (1) 発酵米麺製造工程には, Bacillus 属, Lactobacillus 属, Streptococcus 属, yeast, moldsが普遍的に存在していた. (2) 発酵米麺の一般成分は原料米と比較し, 水分, タンパク質, 脂肪, 灰分, すべてにおいて低い値であった.また有機酸は, 原料米で見られたクエン酸, フマル酸, シュウ酸が減少し, 新たに乳酸が生成されていた. (3) 発酵米麺の遊離アミノ酸は, 原料米と比較して増加していた.また, 発酵米麺からタンパク質を抽出し, 電気泳動でタンパク質泳動パターンを観察したところ, 原料米の時に見られた20kDa以上のタンパク質が消失していた.さらに14.3kDa付近のバンドが薄くなり, 6.5kDa以下の低分子のバンドが増加していた.このことから発酵による米タンパク質の低分子化が明らかになった.