サゴ,とうもろこしおよび馬鈴薯澱粉に分離大豆タンパク質 (SPI) および粉末豆乳 (SMP) を用いてココア, 抹茶ブラマンジェを想定したゲルを調製した.ココア, 抹茶の添加効果をアミログラフによる粘度, ゲルのテクスチャー, 保型性ならびに官能評価により検討した. 1) SPIまたはSMPを添加した馬鈴薯澱粉ゲルにココア, 抹茶を添加した場合, 添加濃度を増すに従い, 保型性は増加した.また, SPI添加ゲルの保型性はSMP添加ゲルに比べて大きかった. 2) 官能評価からSPIまたはSMPを添加したゲルはココアは15W/w%, 抹茶は5w/w%の添加濃度が好まれた.またSPI, SMPを添加したいずれの澱粉ゲルにおいても, ココア, 抹茶の添加により, 味, 滑らかさ, 硬さ, 総合評価の点で好まれた. 3) ココア, 抹茶添加は無添加に比べて, SPIまたはSMPを添加したいずれの澱粉においても, アミログラフにおける最高粘度, 冷却25℃の粘度が高くなった. 4) ココア, 抹茶の添加はSPIまたはSMPを添加したいずれの澱粉ゲルにおいても, 硬さ, 凝集性, 保型性は増加した.これらのテクスチャー特性値はSPIを添加したゲルで大であった. 5) サゴ澱粉ゲルの圧縮脱水率は他の澱粉ゲルに比べて, いずれの大豆タンパク質, ココア, 抹茶の添加においても少なかった.またココアを添加したSMP澱粉ゲルはいずれの澱粉ともに圧縮脱水率は低下した.