公立小学校の4, 5, 6年生の児童を対象として, 女性教師の服装に対する認知を調査し, 服装間, 男女間, 学年間, そして被服に対する特性と教師のパーソナリティ特性の関係について検討した. 結果は以下の通りである. 1) 服装間には認知の相違が存在し, 日常着と体操着間に顕著であった. 2) 男女を比較すると, 男子よりも女子の方が教師の服装に対する「好き」, 「先生らしい」の得点が高かった. 3) 総合認知得点を比較したところ, 女子の場合に, 学年間で違いがみられた.ビジネススーツは5学年の方が6学年よりも得点が高かった.そして, 体操着は4学年よりも6学年の方が得点が低かった. 4) 重回帰分析を行ったところ, 女子において, Y =0.624×相談+0.610×勉強-0.996の回帰式が求められた. 以上の結果から, 教師の服装に好意をもっている女児は「相談にのってくれる」「勉強がよくわかる」を判断し, 被服が評価の手掛かりの一つとして用いられることがわかった.