(1) フェイジョア果肉部100gあたりのポリフェノール量は0.5gで, 没食子酸当量で表すと0.2 であった. また, 皮部100gあたりのポリフェノール量は1.2gで, 没食子酸当量で表すと0.7gであった. (2) フェイジョアポリフェノールの脂質過酸化抑制能に対するアスコルビン酸およびクエン酸の添加効果について検討を行ったところ, 皮部ポリフェノールとクエン酸の同時添加において相乗効果がわずかながら認められた. (3) フェイジョアポリフェノールの脂質過酸化抑制能に対するpHおよび温度の影響について調べたところ, pH4および7において安定であり, 100℃, 3時間加熱でも90%以上残存したが, pH10においては不安定になり, 保持温度が高く, 経過時間が長いほど低下するという傾向が見られた. (4) 食品加工への応用を目的として, クッキーヘフェイジョアから粗精製したポリフェノールを添加し, 過酸化物価 (POV) を調べた.50℃4週間経過後における皮部および果肉部ポリフェノール添加クッキーの酸化は, 無添加クッキーに比べ, それぞれ68%, 60 % に留まり, 有意に抑制され, また, 果肉部ポリフェノール添加クッキーは皮部ポリフェノール添加クッキーよりも高い抑制能を示した.