大腸菌群迅速検査用に市販されている RM-DO 培地およびX-GAL試液を組み合わせた検出法 (RM-DO法) を生鮮食品に適用し, 実用性を検討した.実用性の確認は, 従来法であるデソキシコーレイト寒天培地およびBGLB培地による培養法と比較することにより行った.食材は生鮮食品3種類 (肉類, 鮮魚類, 野菜類), 36品目を使用した. 実験の結果, 各食材における比較では RM-DO 法と従来法で測定した菌数には相関が認められた.食材全体での比較では, RM-DO法は従来法と高い相関を示し, またRM-DO法で得られた菌数はデソキシコーレイト法と差はなく, BGLB法に比べ有意に多かった. RM-DO法は, 従来法と同等以上の検出能力を有することが確認できたことから, 肉類, 鮮魚類, 野菜類の大腸菌群の迅速検査にも適用可能な方法であると考えられた.