蒸し菓子の市販の山口ういろう(生, 真空製品)と名古屋ういろう(真空製品)について咀嚼試験, 官能検査を行い, 山口ういろうのテクスチャー特性を検討した. 1) 山口ういろうの真空製品は生製品に比べ, 硬さは約1.1倍, 付着性は約3倍であった. 2) 山口と名古屋の真空製品の硬さは, 山口は4379と, 名古屋の3389に比べ約1.3倍高い値を示した.付着性は, 山口は183ergと, 名古屋の583ergに比べ約1/3であった.凝集性は山口0.65, 名古屋0.53と山口が約1.2倍高い値を示した. 3) 特性分析では, 硬さ, 弾力性, べたつきで有意に差が認められ, 山口は名古屋に比べ硬く, 弾力性があり, べたつきが小さかった. 4) 嗜好分析では, 弾力, 歯切れ, べたつき, 甘さ, 総合評価で有意に差が認められ, 山口は名古屋に比べ, 歯切れ, べたつき, 弾力, 甘さ, また総合評価において好まれた.