豚舎廃棄物の高温好気処理法に用いる担体としてのヨシチップの利用可能性について従来からよく用いられている杉チップと比較評価した.ヨシチップ(2-3mm)の保水性は杉チップより約34%低い反面,通気性は約17%高い特性を持ち,両者を1:1で混合することによって,杉チップ単独の場合より保水性は約6%減少するが,通気性が約12%改善されることが分かった.高温好気処理性能を比較したところ杉チップとヨシチップ(2-3mm)を混合することによって,杉チップを単独で使用した場合より平均温度は約10℃以上高く,その結果,重量減少率は7%高くなり,リアクター内の蓄積物量は50%まで減少した.従って,杉チップとヨシチップ(2-3mm)を混合することで従来の杉チップを単独で用いた高温好気処理よりも優れた処理性能が期待できることが確認できた.