中学生の男女394名を対象とし, 超音波骨評価装置を用い, 踵骨の音響的骨評価値 (osteo sonoassessment index以下OSIとする) を測定し, 食習慣, 運動習慣, 体力の指標, 身長, 体重, BMI, 除脂肪量, 体脂肪率との関連を観察し横断的検討を行った。OSIは男女とも学年が進むにつれ有意に高値を示したが, 同学年の男女間に差はなかった。女子では初経発来者は未発来者に比べてOSIが有意に高値を示した。また男女ともOSIと身長, 体重, BMI, 除脂肪量と有意な正の相関関係が認められた。カルシウムを多く含む食品の摂取頻度とOSIには関連性がみられなかった。体力の指標の中でOSIと有意な正の相関関係が認められた項目は, 筋力の指標と持久力の指標であった。運動習慣のある対象者は運動習慣のない対象者に比べてOSIは有意に高かった。中学生では, 身長, 体重だけでなく, OSIも増大し, 体格の指標がOSIに影響を及ぼしていた。運動習慣のある人, 体力の指標の得点が高い人のOSIが高いことが示されたが, 食習慣とOSIとの間には有意な関連が認められなかった。