女子大生とその両親544人分の食事記録に基づき, 2,877日に摂取された42,508品目の料理を用いてデータベースを整備した。まず, 料理名と使用食品重量, あるいは各料理の栄養価を用いて分析を行った。クラスター分析に使用する栄養価と食品群別重量を絞り込み, タンパク質・脂質・炭水化物と野菜・果物・飲用乳重量を変数として用い, 料理を11パターンに分類した。大きく三つの異なるグループ, 「複合的料理群」と「単独料理群」, その他が存在した。「複合的料理群」は, カレーライスのような「複合主食型」 ( n =1,364), すき焼きのような「複合主菜型」 ( n =448), おでんのような「複合副菜型」 ( n =695) の三つに分類された。「単独料理群」は, 炭水化物を平均60.0g含む「主食型」 ( n =5,916), タンパク質を平均20.3g含む「主菜型」 ( n =1,789), 野菜重量が平均70gの「副菜型」 ( n =4,226), 飲用乳重量が平均187gの「牛乳・乳製品型」 ( n =1,362), 果物重量が平均100g ( n =1,582) と230g ( n =343) の「果物型」の六つに分類された。なお, 料理の過半数はこれら九つには分類されず, 弁当や小鉢で供されるような「小主菜型」 ( n =5,865) と, 「飲物・小食物型」 ( n =18,918) に分類された。これら11の料理型は, 含まれる食品の種類や栄養価の点から, 食事評価や栄養教育上重要な特性をもっていると考える。