近赤外線分光技術を応用してエネルギー量を測定する機器の精度を検討した。サンプルは, 食事バランスガイドの参考資料に示されている料理中の90品目, 菓子5品目, 陰膳サンプル5品目の計100品目とした。化学分析値, 計算値 (各料理中の食品重量を測定し, 食品成分表を使用して管理栄養士が計算) と比較した。近赤外分光法による測定では, サンプルをそのまま (そのまま) とフードプロセッサーにかけて均一にした状態 (ブレンダー) の2種で測定した。計算値は主材料, 調理法にかかわらず, 最も化学分析値と一致した。近赤外分光法による分析では, ブレンダーをしたサンプルはやや過少に評価する傾向にあるものの, 化学分析値との差は有意ではなかった。近赤外分光法による測定は, 水分の多い料理や肉・芋・野菜類を主材料とする料理を, 特に大きく過大に評価していた。これらの料理を除くとブレンダーにかけたサンプルでは, 化学分析値との差はほぼ±20%以内にあった。