料理中にグルタミン酸ナトリウムを主とするうま味調味料を添加した場合と無添加時とを比較して, 嗜好性が高まるかどうかの検討を行った。対象は, 健常中高年女性30名および健常青年女子29名である。試験食は, 20品目の料理について, 無添加, および0.25%, 0.5%, 1.0%の中の3種類の濃度から, 2種類の濃度のうま味調味料を添加した計3種類とし, 被験者に最も好ましいと感じたものを選択させた。中高年では, 0.5%添加の7品目, 0.25%添加の1品目の料理で有意に嗜好性が高まり, 青年女性においても同様の結果がみられた。同じ料理の無添加料理は, いずれも有意に好ましいとは選択されなかったことから, 料理によっては, うま味調味料添加による料理の嗜好性向上に効果があることが示唆された。