植物性食品には,機能性成分であるフラボノイドが豊富に含まれている。本研究では,フラボノイドの機能性評価を目的としたヒト試験で有効な,日本人の食事摂取基準(2005年版)に基づいた食事におけるフラボノイド低減方法の提案を目指した。日本で食習慣がある植物性食品中のフラボノイド量を既報より調べ,1回の食事で0.1 μmol以上を摂取する可能性がある植物性食品は,フラボノイド低減食の作成時に使用しないこととし,使用可能な食材のみを使い,日本人の食事摂取基準に基づいた2日分の献立を作成した。さらに,作成した献立中には,ヒト試験で影響を及ぼす可能性がある量のフラボノイドが含まれていないことを確認した(<0.2 μmol/食事)。以上の結果より,フラボノイドの機能性評価,特に生体内吸収性の評価を目的としたヒト試験で利用可能な,食事摂取基準に基づいたフラボノイド低減食の作成方法を提案することが可能となった。