1) 1976~1980年の5年間, 仙台, 山梨, 大阪・神戸, 島根, 北九州の全国5ブロックにおいて, それぞれ2, 59896日本栄養・食糧掌会誌検体, 1, 297検体および1, 415検体の食品についてサッカリンナトリウム, BHTおよびBHAの分析を行なった。各試料よりの3種添加物の検出率はそれぞれ17.5, 10.4および12.0%であった。 2) 国民栄養調査成績および農林水産統計を用いた含量実態調査方式による1日総摂取量, ならびに陰膳方式から求めた推定値は, それぞれサッカリンナトリウムが10.4mg, 8.3mg, 4.8mgで, BHTが0.273mg, 0.293mg, 0.008mg, BHAが0.216mg, 0.578mg, 0.166mgであった。 3) FAO/WHOの評価によるADIの50kg体重値, すなわちサッカリンナトリウムの125mg, BHTの25mg, BHAの25mgに対する本報告の平均摂取量は, サッカリンナトリウムが88~87%, BHTが0~1.2%, BHAが0.7~2.3%であった。