ビタミンE欠乏飼料の調製に使用する植物油, 魚油などのビタミンEの簡易除去法として活性炭処理法を考案した。 1) 本法により, ビタミンE同族体のうち, α-トコフェロールはほぼ100% (サフラワー油, タラ肝油ともに), γ-トコフェロールは77.7%, δ-トコフェロールは46%除去された。その結果, 生理活性値はサフラワー油で358μgα-Toc. 等量/g油から4.0に (1.1%に減少), タラ肝油では0,1μgα-Toc. 等量/g油以下 (0.07%以下に減少) になった。 2) 本法で処理したサフラワー油を5%含む飼料のビタミンE含量は200μgα-Toc. 等量/kg飼料で十分E欠乏飼料として使用できることが示された。 3) 本法によりタラ肝油に含まれるビタミンAもビタミンEとともに一部除去され, その除去率は約50%であった。