ヘミセルロースセルロースペクチンリグニンからなる調合難消化性多糖類を10%ならびに20%含む飼料を用いてラットを6週間飼育し, 消化管ならびに血清成分におよぼす影響を観察した。同時にペクチンまたはセルロースを20%に含む飼料を用いて同様に飼育し, 調合難消化性多糖類の作用と比較した。 1) 調合難消化性多糖類は糞量を増加し, 食餌の消化管通過時間を短縮した。 2) 調合難消化性多糖類は盲腸よりも結腸の肥大をもたらした。 3) 調合難消化牲多糖類はペクチン, セルロースと同様に十二指腸粘膜アルカリ性ホスファターゼ活性を低下させた。しかし, スクラーゼ活性は有意な変化を示さなかった。 4) ペクチンは血清トリグリセリドならびにカルシウム濃度を低下させたが, 調合難消化性多糖類は血清トリグリセリド, コレステロール, カルシウム, リン濃度には影響しなかった。