豆腐ようの揮発性カルボニル化合物についてGLCで分析を行ない, さらに熟成過程中のプロテアーゼ活性および還元糖の変動についても比較検討した。 1) 2, 4-DNPHの含有量は, 泡盛漬で0.38~0.54 (g/kg), エタノール漬で0.27~0.43 (g/kg) であった。いずれも熟成期間3か月で最大値を示し, 生豆腐の2, 4-DNPH含有量0.04 (g/kg) の約6~13倍であった。 2) 揮発性カルボニル化合物をGLCによって分析した結果, 泡盛漬豆腐ようには, ホルムアルデヒド, アセトアルデヒド, プロピオンアルデヒド, イソブチルアルデヒド, ジアセチル, 2-メチルブチルアルデヒド, イソバレルアルデヒド, n-バレルアルデヒド, カプロンアルデヒド, 2-ヘプタンそしてフルフラールの11種類のカルボニル化合物が含まれており, 熟成させることにより減少する傾向にあった。 3) プロテアーゼ活性については, pH 3.0~4.0付近とpH 5.5~7.0付近でプロテアーゼ活性を示した。 4) 還元糖については, 生豆腐には, 1.9mg/g含まれており, 1か月漬けたものに6.4mg/gと急激に増加し, その後, 3か月と6か月漬けたものはほぼ一定で5mg/g程度であった。