1) ラットをVEレベルの異なる飼料で飼育し, AL投与前後の溶血率と血清VE量を測定することにより, 食餌VEレベルとALの摂取が, 生体内VEレベルによく反映されていることを確認した。また, 血清GOTおよびGPTの活性値は, どの実験区においても, AL投与後増加したが, とくに, VE欠乏区において顕著であった。 2) NADPH-cytochrome c reductase活性は, どの実験区間にも有意な差は認められなかった。チトクロームP-450含量は, 対照区およびVE欠乏区と比較して, VE添加区で有意に高い値を示した。VE添加区のAL投与群と対照区のFL投与群のS-9画分だけが, 薬物代謝活性を発現したことから, AL投与による薬物代謝系の障害をVEが有効に防ぎうることが明らかとなった。飼料をご恵与くださったエーザイ (株) にお礼申しあげます。 本報告の概要は昭和58年10月1日, 日本栄養・食糧学会第22回近畿支部大会で発表した。