ミネラル吸収および腸内フローラに及ぼす乳糖ラクツロースおよびソルビトールの影響について比較検討を行なった。 被験動物として初体重75g前後のWistar系雄ラット24匹を用い, 乳糖 (LO), ラクツロース (LU), ソルビトール (SO), 対照 (C) の4群に分け, 46日間飼育し, 飼育終了前, 5日間にわたり出納試験を行なった。 出納終了後ラットを屠殺し, 盲腸内pHの測定, さらに盲腸内容物の総菌数, 乳酸桿菌数, ビフィズス菌数の検索を行なった。 その結果, 体重増加量についてはLU群, SO群はC群に比し, 低値を示し, LO群とLU群の比較ではLU群が低値傾向を示Lた。 ミネラルの体内保留については, カルシウムはLO群, LU群, SO群いずれもC群に比し, 高値を示し, マグネシウムはLU群, SO群がC群に比し, 高値を示した。リンではCaのような明瞭な差はみられなかった。盲腸内pHはLU群, SO群がC群に比し, 明らかな低値を示し, またこの2者が盲腸重量において他に比し, 高値を示した。 盲腸内容物1g当たりの総菌数, 乳酸桿菌数は, 各群間に差はみられなかったが, ビフィズス菌はLC投与群が他群に比し, 有意に増加した。