大阪府下在住の30歳代の主婦6名を対象とし, 1週間の陰膳についてNaとKの1日摂取量を実測し, 同じ陰膳についての四訂日本食品成分表による計算値との相関関係を検討した。Naの1日摂取量は, 実測値で3.74gから9.99gの範囲で平均6.36g, 計算値では1.81gから8,03gの範囲で, 平均4.10gであった。Naの実測値と計算値の間には相関関係が認められず, Naの実測値の平均値は p <0.001で有意に計算値の平均値より高かった ( t =7.284)。Kの1日摂取量は, 実測値で1.22gから3.33gの範囲で平均2.32g, 計算値では1.52gから3.59gの範囲で平均2.679であった。Kの実測値と計算値の間には相関係数 r =0.687と, p <0.001で有意な相関関係がみられた。Kの実測値の平均値は, 有意に計算値の平均値より低かった ( t =3.263, p <0.01)。Kの実測値と計算値は, 総喫食量とそれぞれ r =0.618 ( p <0.001), r =0.496 ( p <0.01) で有意な相関関係を示した。Na/K比 (mEq/mEq) は, 実測値で平均4.71, 計算値で平均2.67であった。Na/K比の実測値の平均値は有意に計算値の平均値より高かった ( t =9.811, p <0.001)。Naの実測値は, 総喫食量, Kの実測値およびKの計算値とそれぞれ r =0.530 ( p <0.001), r =0.589 ( p <0.001), r =0.401 ( p <0.01) で有意な相関関係を示したが, Naの計算値は p <0.01では総喫食量, Kの実測値, Kの計算値のいずれとも相関関係を示さなかった。