低タンパク質摂取時に尿素が体内でどの程度利用されるかについて, 幼若ラットを用いて検討した。20%カゼイン食群, 5%カゼイン食群, 5%カゼイン食に15%カゼインに相当する窒素を含む尿素に置き換えた尿素添加食群の3群とした。 尿素添加食群では5%カゼイン食群に比べ体重の増加率が高く, 窒素出納値も大きかった。摂取タンパク態窒素に対する体重増加, 窒素出納値の比は尿素添加食群で他の2群に比べ有意に高かった。血漿遊離アミノ酸は尿素添加食群で5%カゼイン食群より, スレナニン2リジン, アルギニン濃度が高く, 合計の必須アミノ酸でも高くなり, E/N比も高くなり, 体タンパク質合成のために好ましい血漿遊離アミノ酸パターンとなった。