マルトテトラオース (G4) を高濃度に含有する水飴の粉末品を30g/日となるように液状の飲料に溶解し, 健常な成人男子のボランティア7名に10日間投与し, その投与前の対照期2回, 投与期2回, 投与後の対照期2回の計6回ボランティアの糞便を採取し腸内フローラと糞便pHを調べ, 次の結果を得た。 1) G4投与により下痢, 鼓腸感などの現象は認められなかった。 2) 糞便pHは, G4投与により変化しなかった。 3) 腸内フローラを構成する優勢菌の菌数, バランスに変化はなかった。 4) Enterobacteriaceae, C. perfringens などの腸内腐敗菌の菌数, 検出率が低下した。 以上の点からG4は腸内腐敗菌, とくに C. perfringens を特異的に抑制することから, 腸内腐敗の防止による腸内環境改善効果を有するものと推測した。