3週齢の雄ラットにビタミンA欠乏飼料を35日間与え, その後, ビタミンA源としてニンジン粉末を含むタンパク質の質の異なる5種の飼料を15日間投与した。なお, 5種のタンパク質源のアミノ酸価は, カゼインが88, グルテンは22, グルテン+AAは58, ゼインは2, ゼイン+AAは65であった。 1) 体重増加量は, カゼイン群〉グルテン+AA群〉グルテン群〉ゼイン+AA群〉ゼィン群の順に大きかった。 2) 肝臓中レチノール蓄積量は, カゼイン群〉グルテン+AA群〉ゼイン+AA群〉グルテン群〉ゼイン群の順に大きく, カロチン摂取量に対する肝臓中レチノール量の比は, カゼイン群〉ゼィン+AA群〉グルテン+AA群〉グルテン群〉ゼイン群の順に大きかった。 肝臓中レチニルパルミテート量およびカロチン摂取量に対する肝臓中レチニルパルミテート量の比は, いずれもカゼイン群〉グルテン+AA群〉グルテン群〉ゼイン+AA群〉ゼイン群の順に大きかった。